当科の特色
①柏厚生総合病院消化器内科は東葛北部の中核病院の1つとして、慢性胃炎、逆流性食道炎などの日常的疾患は勿論の事、消化管出血などの急性期疾患、早期消化管癌に対する内視鏡的手術など急性期疾患から慢性期疾患、良性疾患から悪性疾患まで幅広く対処しております。
②上部下部内視鏡の他に小腸内視鏡、超音波内視鏡も常備し、これらを使用した内視鏡検査及び治療にも迅速に対処しております。
③潰瘍性大腸炎やCrohn病など炎症性腸疾患、難病にも対処しております。
④週1回木曜日、消化器外科とCancer boardを開催し、悪性疾患患者さんについて検討を重ね、最良の治療方針を決定し治療を行っております。
主な診療
外来及び入院患者様に対してそれぞれの症状・疾患に対応した診療をしております。血液検査、内視鏡検査、CT/MRI検査、腹部エコー検査を行い、診断から治療まで行っております。消化器疾患全般に対応し、機能性ディズペプシアから癌まで幅広く対応できるのが特徴です。以下にいくつか例を挙げます。
1)消化管出血などの緊急内視鏡治療について
日中夜間常時対応しています。夜間休日祝日の場合、東葛5市(我孫子市、柏市、流山市、野田市、松戸市)では救急病院によるGIB当番病院制がありますが、当院が非番の日でも対応しています。また、救命救急センターなどの三次救急対応疾患とされる出血性ショックの状況であっても対応は全く問題なく可能です。また小腸鏡を用いた処置も緊急対応も可能とし、24時間365日地域の救急診療に応えられる様にしております。
稀に内視鏡で止血困難な場合もありますが、その場合は緊急カテーテル治療や緊急外科手術を行うことで救命をしております。
出血以外の症例(異物誤飲など)でも適宜対処しております。
2)消化管癌に対する内視鏡的粘膜剥離術(ESD)等内視鏡治療,化学療法について
毎週火曜日(消化器外科)、水曜日(消化器内科)、木曜日(消化器内科)を手術日とし行っております。咽頭、食道、胃、大腸の早期癌を主に行っております。切除した部分は病理診断を行い、Cancer boardにて根治度を評価します。消化器外科と連携を図り、ガイドラインを遵守した治療を行っております。
また進行癌に対する化学療法も現在の診療ガイドラインに基づき、腫瘍内科と連携しつつ標準治療を行っております。
*十二指腸病変については、疾患の場所により高度専門病院に紹介させて頂く場合もあります。
3)小腸疾患について
Olympus SIF-Q260,SIF-H290Sを常備し、小腸疾患精査や、外科手術後の小腸精査及び治療に常時対応しております。またこれを用いた胆道疾患治療も対応しております。緊急でも行うことは可能であり、また近年小腸病変は増えています。このため、当院では積極的に小腸検査並びに治療を行っております。
4)炎症性腸疾患等について
クローン病、潰瘍性大腸炎だけでなく、腸管ベーチェット病などの膠原病関連消化管疾患に対して、適切な診断を行い、炎症性腸疾患については病気の特性を患者様毎に適切に把握し、生物学的製剤の使用、癌合併時の内視鏡手術/外科手術まで行うなど、患者様の生活の質を落とすことなく適切な状態を保てるように診療を行っております。また膠原病関連消化管疾患、最近では癌治療における、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の副作用による免疫関連有害事象(irAE)としての消化管障害にも対応を行っております。
患者様へ
当院は、消化管疾患に対して、幅広く対応しております。救急病院=急患以外受け付けない、総合病院=大きな病気ではないと受診できない、という敷居はございません。何かございましたら受診してください。
精査の結果、大きな問題はなく、病院での通院治療段階が落ち着いたと判断される場合は、ご自宅近くのクリニックに紹介させて頂き、病状悪化等病院での対応が必要な状態となった場合また対応させて頂きます。これを病診連携(病院と診療所の密な連携をとり、安定時はクリニック、不安定時は病院)と言いますが、それをすることで、受診したいときに受診できる様になります。体調不良が生じたときにいつでも対応可能とするために重要なことですのでその点はご理解ください。
市販薬で改善しない便秘など何か困った場合は是非ご相談下さい。