股関節の痛みを持つ患者様へ
人工関節センター股関節部門 センター代表:髙澤 誠
近年、股関節の痛みを抱える患者様は急増しています。しかしながらどうせ治らない・手術がこわいなどの理由でリハビリテーションを長く続けたり、診察を受けない患者様が多いのが現状です。まずは専門医による診察を受けてください。患者様の状態、年齢、活動度を考慮した最適な医療が見つかります。
★ 動画で見る変形性股関節症
人工股関節置換術
本邦では近年10年間に人工股関節置換術の手術数が1.7倍増加し、年間で約60,000件も行われています。その理由は手術による効果が高いことや、患者様による医療の選択が可能になったことなどが挙げられます。当科では患者様一人ひとりの生活の質(QOL)の向上を目指しています。治療が必要な患者様にはくわしい説明と同意の上、手術療法を行なっております。
★ 動画で見る人工股関節置換術
実際の手術風景
手術実績
2017年 32症例
2018年 79症例
2019年 84症例
2020年 86症例
当院での入院期間は手術日から2週間前後を予定しておりますが、患者様の回復の程度によっては予定より早期に退院され社会復帰される方が少なくないです。
執刀医のこだわり
患者様は一人一人、年齢・体格・活動度・骨の強度など全てが違います。
しかし、全ての患者様に同じ機種の人工関節を使用し、同じ手術方法で手術が行われる施設が多いようです。また現在では最小侵襲手術:(MIS)という筋肉や腱をできるだけ損傷しない手術方法はすでに多くの施設で取り入れられており特色にはなりません。そこで私は手術の完成度と患者様の満足度を一つ先の次元に高めるために3つの取り組みをしています。
★3次元ソフトを使用した詳細な術前計画
患者様の骨の形状を3Dで構築し、コンピューター上で解析を行い、患者様に最適な人工関節を選びます。人工関節の設置位置や角度の詳細な術前計画を行っています。
★小型ナビゲーションを使用した次世代手術
ポータブルナビゲーションシステムを使用して手術を行います。これによって変形の強い症例でも正確に人工関節を設置することができます。
★オーダーメード手術
同じ人工股関節の手術でも患者様の病態・変形の程度・骨の強度は千差万別で難易度も変わります。当センターでは患者様に合わせた手術アプローチ・機種の選択を行っています。例えば若い患者様には長持ちしてよく動くように、高齢の患者様には骨に負担がかからずリハビリがスムーズにできるようにしています。
先進医療技術 × オーダーメード手術 = 患者様の満足度向上
このように先進医療技術を駆使し、専門医が患者様に合わせた手術を行うことで、より高水準の治療が可能となります。そのどちらがかけても上の式は成立しません。全てが揃った当センターで痛みのない生活を目指しましょう。
【患者さまへのメッセージはこちら⇒人工関節ドットコム(外部リンクへ))】
臨床研究・学会活動
Ⅰ. The efficacy and pitfall of potable navigation in lateral position THA.(2019年フランス国際学会AFJO 15TH CONGRESS にて発表)
Ⅱ. ポータブルナビゲーションシステムによるCUP設置精度・有用性の検討(2019年10月発表予定)
Ⅲ. Corail ステムを使用したTHAの短期成績 カラーマッピングによる大腿骨髄腔適合性の検討(2018年日本股関節学会にて発表)
Ⅳ.Short-term results of total hip arthroplasty using the line-to-line cementing technique. (2018年国際学会SOFJOにて発表 )
Dr.プロフィール
高澤 誠
日本人工関節学会 認定医 令和3年4月 取得
人工関節センター代表・整形外科部長
医学博士 千葉大学大学院医学研究院
千葉大学大学院医学研究院にて研修、フランス留学で手術研修
平成30年8月 当センター代表に就任
症例実績(現在までの総手術件数)
人工股関節置換術 580症例 以上
人工膝関節置換術 480症例 以上